2015年度定時総会を開催
―三島建設業協会・建災防三島分会・三島地区協組―
2015年5月13日(水)
三島建設業協会(小野徹会長)は5月13日、協会大会議室で2015年度定時総会を開いた。同日、建設業労働災害防止協会静岡県支部三島分会(小野徹分会長)の定時総会と三島地区建設事業協同組合(小野徹理事長)の通常総会も行った。
冒頭であいさつに立った小野会長は、前日の台風六号の被害状況について触れ、「会員の皆さんにはいつも待機をお願いしている。建設業の宿命とはいえ、感謝するばかりだ」と述べるとともに、狩野川台風から五十七年が経過したことを振り返り、「ことしの7月には狩野川放水路完成五十周年の式典が予定されている。当時よりかなり整備が進んだとは言え、再度同じことが繰り返される可能性がある。太平洋の海水温が毎年上昇し続け、台風がさらに早くから発生、大型化するであろう状況下、不測の事態に備えて使命感を持って対応していこう」と呼びかけた。
また、3月14日に北陸新幹線が開通して金沢が予想通り賑わっていることを紹介し、「全国との地域間競争が熾烈になっている。三建管内でも、韮山反射炉が世界遺産になることが濃厚で、このゴールデンウィークには、一日に五千人前後の人が訪れた。周辺は観光資源が多く、反射炉と組み合わせてインフラ整備を進めてもらいたい。”おもてなし“のための整備が伊豆半島世界ジオパークにも繋がるはず」と期待のことばを述べた。
また、担い手3法の改正や運用指針具体化の動きについて「山が動いた」とした上で、「これまで『歩切り』は国交省では認知された言葉ではなく、『いわゆる歩切り』という表現がされていた。今回『いわゆる』がなくなって、全地方自治体の『歩切り』を調査したところ、約4割が歩切りを行っている実態が明らかになり、運用指針で『歩切りを行ってはならない』と明記・通達も出された。これを受け、大半の自治体は『改善する』と答えているが、『未定』や『改善を図る予定はない』とする自治体もある。今後の動きに注目していきたい」と話した。
さらに、県が初めて実施した建設産業人材確保対策基本調査について触れ、「技術職全体に占める二十代の割合はわずか7.8%。改めて業界全体の人材不足の深刻な実態が明らかになり、将来の不安が浮き彫りとなった。こうしたことから、建設業の人材確保に向けて富士教育訓練センターの改築工事が始まろうとしている。『三建だより5月号に推進役の菅井文明専務のインタビューを掲載しているので、理解の一助にしてほしい」と呼びかけた。
加えて、県が策定した静岡県国土強靭化地域計画について触れ、「三建管内は、津波や山津波、洪水などの防災上の課題が多い。他県の模範となるよう、使命感を持って計画を進めるという県の姿勢に大いに期待したい」と述べた。
議事では、三建と建設業労働災害防止協会静岡県支部三島分会と三島地区建設事業協同組合の議案を全て満場一致で可決。また、三建安全委員会の新安全委員長に森田崇氏(中林建設㈱代表取締役社長)が就いたことが報告された。