熱海土木事務所との技術懇談会
ICTなど題材に意見交換
三島建設業協会(小野徹会長)と熱海・伊東地区役員と土木・災害対策委員会(大館節生副委員長)は10月4日、県熱海総合庁舎2階第3・第4会議室で県熱海土木事務所幹部職員等との技術懇談会を開催した。
当日三建から小野徹会長、佐野茂樹副会長、斎藤稔副会長、大館節生理事土木・災害対策副委員長はじめ、熱海伊東地区から役員10名、熱海土木事務所から植松靜夫所長、木村尚之次長兼企画検査課長、村松武馬技監兼伊東支所長ら幹部職員9名、県建設技術監理センター酒井浩行副所長、県交通基盤部技術管理課佐々木重樹主査が出席した。
冒頭、小野会長は「本日のテーマであるICTの推進について、地方の中小建設事業者は導入に向け多くの課題に直面するものと思われる。当面は発注者と受注者とのコミュニケーションを深めるICC(アイ・コミュニケーション)が必要と考える。ICTの整備は将来にわたり安定した工事量と予算の確保が大前提である。
ここ熱海・伊東地区は日本一の観光地であるが、熱海土木は予算が減少傾向にあり、熱海市は人口も減少しており、老舗大型ホテルの閉館、和田浜の慢性渋滞、超大型クルーズ船が寄港できない、ジオパークやサイクルスポーツセンター付近のアクセス道路の未整備などで、国内外からの来訪者への「おもてなし」が声掛けだけになってしまう。次に、巨大地震対策と景観について地域住民の意識の集約が難題と伺っているが、災害を未然に防ぐため行政と建設業者が連携し、どのような対策を講ずるかも課題である。」と述べた。
次に、植松靜夫所長が「災害時には緊急出動等建設行政推進に多大な協力をいただき感謝いたします。9月議会にて年度繰越事業の債務負担が可決された。年度末の工事が集中しないよう工事の平準化に取組んでいる。ICTは試行的に実施したい。いずれにしても、受発注者が連携し品質の高いインフラを整備したい。本日は県建設技術監理センターから酒井副所長、県交通基盤部から佐々木主査が出席しており、皆さんの意見等が県に届くことになるので忌憚のない意見交換をお願いする。」と挨拶した。
懇談会では、最初に、県技術管理課の佐々木主査から「ICT活用工事の推進について」の講話が行われた。講話に伴う質疑応答では、まだまだ手探り状態などで、今後導入に向けて、県からの適時、適切な指導をいただきたい。ドローンの操作等は若手の育成が欠かせない。ICTは無人ではなく、オペレーターが必須である。
その他の意見として、建設業法が一部改正された主任技術者、監理技術者及び現場代理人具体的運用についての質問があり、熱海土木職員から主任技術者・監理技術者の専任等の取扱い、現場代理人の常駐義務の取扱いについて説明があるなど、予定時間を30分ほど伸びる活発な意見交換が行われた。