第31回 安全大会
働き方改革を進め、魅力ある産業に脱皮
建設業労働災害防止協会三島分会(小野徹分会長)は6月22日、一般社団法人三島建設業協会(小野徹会長)、三島地区建設事業協同組合(小野徹理事長)、三島市建設事業協同組合(山本良一理事長)の4団体共催による第31回安全大会を三建大会議室で開催した。
当日は、会員事業所から約100人が参加し、安全意識の高揚を図った。
冒頭あいさつに立った小野分会長は、『働き方改革』は安倍内閣の目玉政策であるが、建設業の存続にもかかわる大きな課題となっており、本気で『働き方改革』を実現させなくては、建設業の担い手はなくなってしまう。建設業の将来に亘っての『担い手不足』を解消し、『若者に魅力ある産業に脱皮する』ため、国土交通省を先頭に、業界団体がスクラムを組んで次のことを取り組もうとしている。
①技能者の給与については、かつての最高水準に近いところまで改善されてきた。②休日については、『生産性の向上』や1年を通じて仕事ができる『施工の平準化』と一体となって進めなければならないが、全国建設業協会では、『月1プラス運動』として、まずは『日曜プラス第2土曜日』の『現場の完全閉所』に向けた動きを始めようとしている。
さらに、3K=『キケン、キタナイ、キツイ』の、『キケン』を如何に無くすかということが建設業のもう一つの大きな課題として掛かっている。この『キケン』が現状のままでは、どんなに美辞麗句を重ねたところで、絶対に産業間の人材獲得競争に打ち勝てない。建設業は、『安全・安心に仕事ができる』ことができて初めて、『給料が高い・休日がある・希望がある』という『新3K』を推し進めることができる。
このためには、いろんな『安全・安心』の工事の進め方・考え方があるが、積み重ねてきた『貴重な経験と知恵を生かす』ことが何よりも肝要かと思われる。『貴重な経験』と『優れた知恵』は、私たちの宝である。今後とも、この宝をいかに生かしていくかが問われているところだ。この一環として本日の『安全大会』が、有意義なものになることを祈念して開会のあいさつとしたいと述べた。
また、当日は来賓として、三島労働基準監督署の松尾進署長、同第二方面石井耕造主任監督官、沼津土木事務所の原広司所長、同酒井英行検査監、熱海土木事務所の佐藤勝彦所長、同藤井陸司検査監が出席された。
来賓あいさつでは、三島労働基準監督署の松尾進署長が、「ゼロ災害は難しいことであるが、基本的な日常活動を日々しっかりと繰り返すことが大切である」と呼び掛けた。沼津土木事務所の原広司所長と熱海土木事務所の佐藤勝彦所長は、「発注者責任のもと、安全・安心な社会基盤整備、安全な工事施工、現場の安全対策等を推進してまいりますが、皆様方においても、初を忘れることなく安全対策等受注者責任を果たしていただくとともに、この大会を契機により一層の安全意識の高揚をお願いしたい。」と呼び掛けた。
この後、三島労働基準監督署の第二方面石井耕造主任監督官が、特別講演「建設現場における安全衛生管理について」において、建設業労働災害の実態及び建設業における三大災害(墜落・転落災害、崩壊・倒壊災害、重機災害)の防止等について述べられた。