R1 第1回役員会
総会上程議案を審議
三島建設業協会(小野徹会長)は5月15日、三建中会議室で令和元年度第1回役員会を開き、総会上程議案等について審議した。
冒頭あいさつに立った小野会長は、建設業界を取り巻く最近の情勢について次のように述べた。
4月2日、中小企業庁の中小企業政策審議会が開催された。2019年版の「中小企業・小規模企業白書」の特徴は、「中小企業の経営力強化」という大命題に対し、従来の「経営者の後継者対策」に加え、今年版は自然災害の頻発化によって、多くの中小企業の事業活動継続が危ぶまれているので、「中小企業の災害対応力」を高め、円滑な事業継続を促進する必要があると明記されたことである。
その防災・減災対策としては、BCPの作成や、保険加入に取組むと書き加えられた。私は、「自然災害の復旧に際しては、地域の中小建設業者が先頭に立って働かなければならない。その為には、地域建設業者が率先してBCPを作成し、それから地域の人助けのために出かけて行くことが求められていると、地域建設業者のBCPへの積極的な取り組みをいつも話している」と発言した。
次に「工事の平準化」について、国交省を始め、県・市町でも早期発注などで「平準化」は動き出しているが、「補助金がらみ」の工事は、工期がすべて3月末になっている。これを去年も言ったが、中小企業庁・経産省が率先して、せめて「補助金の、5月決済や、5月末までの繰越」に踏み込んでいただけるようお願いした。
4月15日には中小企業政策審議会の中にある官公需小委員会が開かれた。中小建設業者にとって、中小企業庁は強い味方であるが、一番の係わりは「官公需法」である。ところが平成25年度の中小企業の実績が全体の53.7%であったものが、平成29年度は51.0%だそうで、中小の占める比率は年々下がっている。その理由としては大型工事が多かったからだという説明であり、本当にそうなのか注意していきたい。
また、中小企業庁としてはこれから詳細の煮詰めが始まる「建設業法改正案」にも関心を示している。中小企業庁としても、特に弱い立場にある中小業者に対する「適正な工期」に、むしろ「週休2日」が当たり前に取れるような「ゆとりある工期設定」をバックアップしていただくようお願いした。
5月13日には、国交省中部整備局の幹部と、県建設業協会幹部との意見交換会があった。中部整備局からは「国交省としては、第2次補正予算に加え、新年度に国土強靭化予算が付いたことで、協会側から、工事を円滑に進めるためにどのような方策を取ったらよいか聞きたい」という質問があった。
私からは、①予算が急についたり、減らされたりでは、人材の確保にしろ、経営計画が成り立たない②緊急で工事が増える場合には、例えば指名競争入札を増やして、「通常は工事担当者に求められる過去の工種の実績を問わない」というような、緊急の措置をお願いしたいとの要望を出しておいた。また意見交換後、中部整備局長に「工事に予算を付けるだけでなく、できるだけ多くの用地を先行取得して、将来の工事ストックを増やしておいてもらいたい」と要望したと話した。
本日は令和元年度の決算総会であり、皆様方から忌憚のない意見を伺うのでよろしくお願いしたいと述べた。
議事では、建災防三島分会、三島地区協組及び三建から上程された予算・決算報告について個々に審議。いずれも原案通り承認可決し、総会への上程を決めた。
また、静岡県沼津土木事務所と交わした「公共土木工事等の施工に対する技術支援の実施に関する協定書」の経緯や内容について土屋龍太郎副会長が説明した。