R1 第32回安全大会
一人ひとりが主役の、明るく、安全な職場を
三島建設業協会(小野徹会長)、建設業労働災害防止協会三島分会(小野徹分会長)、三島地区建設事業協同組合(小野徹理事長)、三島市建設事業協同組合(山本良一理事長)4団体共催による第32回安全大会が6月21日、三建大会議室で開催され、会員事業所から約100人が参加し、安全意識の高揚を図った。
冒頭、あいさつに立った小野会長は、今日の安全大会を契機に、何としても無災害を達成したいと述べた後、「働き方改革」は安倍内閣の目玉政策で、すべての産業に「働き方改革」を求めるとともに「生産性向上」が求められている。今はすべての産業が「担い手不足」であり、他産業と競争して人材を求めていかなければならない時代で、私たち建設業にとっても、本気で「働き方改革」を進めなければ、他産業から遅れをとることになり、「担い手」は集まらず、建設業の存続にも関わる大きな問題となる。
平成27年に、いわゆる「担い手3法」が成立した。これは、建設業にとっては、まさに画期的な法律で、初めて「発注者の責務」という言葉が入り、その「発注者責任」として、「建設業者が、適正な利潤で経営を続けられるように」という言葉も初めて入った。さらにこの6月に、新たな「担い手3法」が成立した。「『工事の平準化』や、『適正な工期設定』は、発注者の責任」と、「新担い手3法」に書き加えられた。休日をしっかりとれるようにするためには、「生産性の向上」が欠かせない。その為にも個々の作業の「生産性向上」は勿論だが、一年間、切れ目なく仕事ができる「工事の平準化」体制をつくることが不可欠である。また、無理なく仕事の出来る「適正な工期」は業界の悲願でもある。
参議院議員の佐藤信秋氏がかねて言われてきた建設業の3K「キケン・キタナイ・キツイ」を過去のものとし、これからは、「給料・休日・希望」の新3K、つまり「給料がいい・休日がある・希望がある」にかえようと訴えている。「キケン・キタナイ・キツイ」の最初にくる「キケン」のままでは、どんなに美辞麗句を重ねたところで、絶対に産業間の人材獲得競争には勝てない。まだまだ不十分ではあるが佐藤議員のご努力もあり「働き方改革」「担い手確保」のための様々な仕組み・ツールが整いつつある。「一人ひとりが主役の、明るく、安全な職場をつくる」等、個々の現場の安全は最優先事項であるが、「将来に亘って、安全・安心に仕事ができる」ようにすることも、今の私たちの大きな課題である。
よりよき建設業を作り上げるために、私たちすべての建設業従事者が「給料・休日・希望」の「新3K」を推し進めることが求められている。皆さんと共に今日の安全大会が有意義なものとなるよう祈念する、と述べた。
また、当日は来賓として、三島労働基準監督署の松尾進署長、同第二方面鈴木祐介主任監督官、沼津土木事務所の原広司所長、同酒井英行検査監、熱海土木事務所の岩﨑泰克所長、同竹沢雄太郎検査監が出席した。
来賓あいさつでは三島労働基準監督署の松尾署長が、「昨年、県内で死亡災害は11件発生した。死亡災害は取り返しがつかない。絶対に起こしてはならない」と訴えた。沼津土木事務所の原所長は、「皆さんには安全で安心な県土をつくってもらっている。現場も安全・安心でなければならない。無事故で竣工を迎えることを願っている」と話し、岩﨑所長は、「現場から危険を除去し、安全で安心して働ける環境をつくってほしい。受発注者が安全意識を共有し、現場から事故をなくしていこう」と呼び掛けた。
この後、三島労働基準監督署第二方面の鈴木主任監督官が、「建設現場における安全衛生管理について」と題する特別講演において、建設業労働災害の実態及び建設業における三大災害(墜落・転落災害、崩壊・倒壊災害、重機災害)の防止等について述べた。