R1 第4回役員会
総会への上程議案を審議
三島建設業協会(小野徹会長)は3月12日、熱海市内のホテルで第4回役員会を開いた。
冒頭、あいさつに立った小野会長は、新型コロナウイルスの感染も危惧される中であるが、当協会は今年、新年度予算は勿論、役員改選の年にも当たり、やむを得ずマスクをしながら、開催することにしたのでご理解願いたい。
台風19号の襲来に際しては、気象庁が早くから「1200人が犠牲になり、伊豆地方に甚大な被害をもたらした昭和33年の『狩野川台風』に匹敵する記録的な大雨になる恐れがある」という、初めて具体的な例を挙げて警告を出した。
この警告通り、台風19号は、伊豆をはじめ、関東・長野・東北に甚大な被害をもたらしたが、これから地球温暖化の影響で、気象異変となり、台風や、集中豪雨災害が頻発し、河川整備が追い付かないことが予想がされている。
今の河川整備は、時間50ミリ対応になっているが、実は狩野川台風をきっかけに、河川整備は、それまでの時間30ミリから50ミリ対応に引き上げられたという歴史がある。ところが、近年は時間当たり50ミリどころか、時間100ミリもの局地的豪雨が頻発しており、東京都は河川整備の目標水準を、時間75ミリ(区部)に引き上げ、すでに対応している。
全国的には、まだ時間50ミリのままなので、堤防決壊の悪夢を繰り返さないためにも、75ミリへの引き上げを運動していく必要がある。
また、災害復旧は、元の形状に戻すのが前提で、改良予算を入れていないが、観光地の河川は「上下を二重にして、下は直に掘り下げて河川幅を確保し、上は親水護岸とする」手もある。もう一つ災害復旧の問題点は、3年間の縛りがあることだ。最初の年は、9月、10月に被害を受けて査定や被災者との協議の年、次の年は設計と発注で、つまり残りの1年半の間に、全ての工事を無理してでも年度内に仕上げなければならない。そのしわ寄せは建設業者にくるのであって、通常工事に加えて、せわしない災害復旧工事をしなければならないので、これから、災害が続けば地域によっては、建設業者の「働き方改革」が逆戻りする可能性もある。災害復旧に、改良分を加えれば、4年でも5年かかってもよいという方向をお願いしていきたいと述べた。
役員会では、臨時総会に上程する令和2年度事業計画、収支予算書などを承認するとともに、令和元年度第2回業務執行状況を報告した。