R4 臨時総会
令和5年度事業計画など審議
三島建設業協会(小野徹会長)は3月15日、令和4年度臨時総会を熱海市内で開き、令和5年度の事業計画などを決めた。
冒頭、あいさつに立った小野会長は、県は、令和6年4月から始まる改正労働基準法による時間外労働の上限規制への準備として「ふじ丸デー」を実施しているが、現行の毎月第2、第4土曜日に加え、今年4月からは第3土曜日を、さらに10月からは第1土曜日も「ふじ丸デー」とし、県内公共事業の一斉休工に取り組むとしている。
国交省も、週休2日制に対しては、①施工計画書に書かれた週休2日の実施状況を、検査時に確認するルールを設ける、②休日と、天候などによる作業不能日が重複しないように明確化する、③猛暑日を工期設定時の考慮に入れる、という新たな対処方針を打ち出した。
また、国交省は、総務省と連名で、地方公共団体への働きかけも行っており、主なものとして、①地方も、「安定的•持続的な公共投資の確保」が必要であること、②担い手の確保•育成の為には、「適正な予定価格の設定」や「適切な契約変更」を撒底すること、③ダンピング対策の更なる徹底を図ること、を通達している。
国交省幹部は、この真意として、「安くても、良くできればいい」は間違っている。安ければ、安いなりのものしかできない。それは労働者を不当に安く、長時間労働に使っているからだということで、中央公契連モデルを標準に、地方公共団体の入札方式をつぶさに調べ上げているとのこと。いずれ、低入札調査等で、地方公共団体に厳しい指針が示されてくるのではないかと思われる。
話は変るが、先ごろ東日本建設業保証㈱から、各県別の令和3年度決算分析が発表された。静岡県は、私が、以前、指摘していた「売上高経常利益率」はだいぶ向上したが、健全性の一番の指標である「自己資本比率」は、昨年の29.6%から33.4%に改善されたとはいえ、まだ東日本(平均40.3%)で最低である。
ということは、静岡県においては、今までいかに建設業者が過酷な環境にあったか、報われてこなかったかの証左であり、前述の国交省・総務省からの通達どおり、県当局には、これからも「安定的・持続的な公共投資の確保」とともに、「適正な予定価格の設定」や、「適切な契約変更」を徹底していただいて、少しずつ「自己資本の充実」に努めていかなければならないと思う、と述べた。
また、青木喜代司相談役理事は、「新型コロナウイルスの感染状況も落ち着きを見せ始めているが、資材価格の高騰、人手不足などはいまだに続いている。今後も会員同士支え合いながら厳しい時代を乗り切っていただきたい」と話した。
新監事に原田氏が就任
総会では令和5年度事業計画案や収支予算書案、監事の辞任に伴う補欠監事の選任、災害時における応急対策業務の協力に関する覚書の締結など、全5議案を原案通り承認した。補欠監事の選任では、原田精治氏の監事就任を決めた。
事務局からは、欠員の総務副委員長に小林寿幸氏が選任されたことが報告された。また、静岡県クレーン建設工業組合から会員企業の利用要望が県協会にあり、利用促進を図るため会員名簿を資料配付した旨、説明があった。