R5 第2回役員会
当面の諸問題について協議
三島建設業協会(小野徹会長)は10月4日、協会大会議室で令和5年度第2回役員会を開催し、当面の諸問題について協議した。
冒頭、あいさつに立った小野会長は、建設業では高齢者が引退し、若い入職者が減り続けているところへ、時間外労働時間規制が適用されるが、官民が揃ってこれまでの工期設定の考え方を大きく変えて行かない限り、どこかで破綻する。その象徴的な出来事が2025年開催予定の大阪万博で、建設業•運輸業の時間外規制が、社会の注目を浴びることは間違いない。
10月1日付けの静岡新聞朝刊の1面トップに、大きく「土木担い手不足 打破遠く」という記事が出た。その下には「技術職員確保 行政も苦戦」という記事も添えられていた。そうした技術者不足の影響か、県内市町の実態調査では、工期の設定にまだ週休2日を考慮していない市町があるとのこと。県は、この10月からは毎週、土曜を休日とし改正労働基準法への準備をしているが、市町の適正な工期の設定にも、是非、県の指導力をお願いしたいと思う。
いずれにしろ発注者も、業者も、「時は金なり」をしっかりと認識して、定められた休日・労働時間をしっかりと守らなければ、「担い手確保」など及びもつかない。
8月9日に県から太田参事、水野技監が見えて、三島協会の正副会長と、建設産業ビジョン2019の改定の為の意見交換をした。令和4年度末までの短期目標のうち、健全性の一番の指標である自己資本比率は、令和2年の29.6%から33.35%に改善されたとはいえ、まだ東日本(平均40.3%)で最低であり、今まで静岡県の建設業者が、いかに過酷な環境にあったか、報われてこなかったかの証左である。県当局には、これからも安定的•持続的な公共投資の確保とともに、指名競争入札等の拡充により、過酷なまでの競争至上主義の是正をしていただくことや、適正な予定価格の設定、適切な契約変更を徹底していただいて、少しずつ自己資本の充実に努めていかなければならない、と話した。
役員会では、県優良建設工事表彰の受賞者について報告した他、各委員会の今後の事業計画などを確認した。