三建だより600号記念① 座談会
次の半世紀に向け力強い歩みを開始
~ 三建だより600号・満50周年記念座談会 ~
毎月発行している「三建だより」が600号を迎えた。創刊は昭和43年8月で、ちょうどこの8月号は満50年の大きな節目の発刊号にも当たる。半世紀の間、一度も休むことなく発行を続け、建設産業界の生の声を伝えてきた。
そこで、600号と満50年を記念し座談会を行った。日ごろから三建だよりを読んでいただいている読者代表として、静岡県沼津土木事務所の疋田香絵さんと、かつて三建だよりの編集にも携わっていただいた建通新聞社の瀬本次久社長をお招きし、協会からは小野徹会長、山本裕二広報委員長(司会)と広報委員が出席し、編集の苦労話や思い出、今後の三建だよりのあり方について意見を交わした。
< 座談会出席者(順不同・敬称略)>
◇静岡県沼津土木事務所都市計画課鉄道高架班主査
疋田香絵(読者代表)
◇株式会社建通新聞社代表取締役社長
瀬本次久(元編集委員代表)
【三建】
◇一般社団法人三島建設業協会会長
小野 徹(小野建設株式会社)
◇広報委員長 山本裕二(中豆建設株式会社)
◇副委員長 渡辺 実(渡辺建設株式会社)
◇委員 寺尾 直(中林建設株式会社)
◇委員 出口直樹(東豆土木株式会社) ◇委員 鈴木光人(青木建設株式会社)
◇委員 石井克俊(土屋建設株式会社) ◇委員 村上千明(株式会社伊豆急ハウジング)
◇委員 櫻井 剛(株式会社海野建設)
小野 600号と創刊50周年という区切りになりました。合わせて、「人脈ズームアップ」には静岡県交通基盤部長の平野忠幸氏にご登場いただくことにもなりました。編集会議には二宮睦治会長時代から、会長自ら携わり、私も関わってきました。この600号を境にして、これからの「三建だより」をどのようにしていくか、皆さんの意見をいただいて、次のステップにしていきたいと思います。
司会 それでは自己紹介を兼ねて瀬本さんからごあいさつをお願いします。
瀬本 当時は沼津支局員として、6年間編集に携わりました。小野さんの車に同席し、いろんなところに取材に出掛けました。30年前のことですが、楽しく三建だよりの編集に関わらせていただきました。
疋田 平成14年に県に入庁して16年目になります。途中、産休や育休を経て、鉄道高架事業を担当する部署に配属になっています。今日は皆さんとの意見交換を楽しみにしております。
渡辺 広報委員になって30年余が経ちます。今まで楽しい思い出ばかりで、これからも何年務められるかわかりませんが、引き続き頑張っていきたいと思います。
寺尾 私も委員を30年以上務めてきました。8年前の500号記念座談会にも出席しました。私もこれから何年務めるかわかりませんが、頑張りたいと思います。
石井 会長から委員を仰せつかって15年が経ちました。これからも出来る限りやらせていただきます。
鈴木 私も石井さんと同じで15年くらいになります。600号、50年を迎えるということで、諸先輩方のたゆまぬ努力のおかげで三建だよりが続いてきたのだと思います。微力ですが、これからも尽力したいと思います。
出口 20年前に委員に就いてから、委員の中では常に年下か、2番目の年少でした。そんな立場で務めておりました。よろしくお願いします。
村上 12年前に委員になりました。途中、身体を悪くして空白がありましたが、伊東から委員会に出席すると、皆さんからいろんな情報を得ることができ、とても有意義な活動に参加させていただいています。今後も700号、800号と続くと思いますので、協力していきたいと思います。
櫻井 今年度、委員になりました。委員会も2、3回の出席で、三建だよりのコラムもまだ執筆していません。諸先輩方の背中を見て、ご迷惑にならないように追いかけていきたいと思います。
司会 三建だよりについてどのように思っていますか。
瀬本 600号まで50年間続けてこられたことは本当に素晴らしいことだと思います。昭和58年から6年間三建だよりの発刊に携われたこと光栄に思います。私が沼津支局から他支局に異動になった後でもずっと送っていただいていました。親近感と愛着を持っていますし、毎号楽しみに読ませていただいております。
意見発信に官庁の応援、感謝
司会 土木事務所では発信隊を作って広報していますね。
疋田 平成29年度から発信隊を作り、県民目線で事業を紹介しています。メンバーは新規採用職員で、先輩の意見を聞きながら、自分たちで取材し、A4で数枚ですが紹介しています。私たち行政も情報発信に注力しています。交通基盤部としても情報発信隊から優秀賞の広報グランプリを選定しています。これはホームページから見ることができます.
司会 委員の方から600号を迎えて思うことは。
渡辺 月に1回集まり、二宮会長から話を伺うことが楽しみでした。これからの建設業はこう変わっていくとか、最新の情報を聞くのが嬉しかった。「小窓」というコラムを自分が書いた時、知り合いから「見ましたよ」「よく書けていましたね」と言われ、うれしかったですね。続けて頑張らないと、と励みになりました。
寺尾 若い時は記事を書くことが苦痛で、二宮会長からダメ出しをもらうこともたびたびでした。「小窓」では、題材は自由ですが、苦労します。話題性、文章の構成、つながりなど30年経っても書くことは難しいです。会社の仕事にも通じるところがありますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。
石井 写真のキャプション付けをしていますが、小野会長の了解がなかなかでません。自分で感じた印象を大切にしようと、写真を入手したその日にキャプションを考えて付けるようにしています。
鈴木 「小窓」を年2回は担当するので、時事ネタで何か書けないかと頭を悩ましています。書いた時の反響を考えると、身の引き締まる思いです。今後も充実した記事を目指し、勉強して書いていきたいです。
出口 自分の近辺にある話題を建設業にリンクして書いたり、地元の活性化に結びつく話題などトレンドを考えながら書く努力をしています。三建だよりは全体的に硬派な文を書く先輩が多いので、自分は「です、ます調」にしたり、自分の話題に近づけるようにしています。今年の新年号の「女性が輝く地域建設業」の座談会で初めて司会を務めましたが、20年前にも同じテーマで座談会が組まれていたのには驚きました。時代は繰り返していると実感しました。
村上 前任の担当委員が文才のある方で、最初は委員会に来るのが引けていましたが、会長や皆さんに教えてもらいながら今日に至っています。「小窓」を書くようになってから、新聞やニュース、本の文章が気になるようになりました。
櫻井 私は46歳なので、生まれる前から発行している三建だよりは自分にとって大先輩になります。この先、三建だよりがライフワークになっていくと思います。
司会 防災、災害対応などの記事を積極的に掲載してきましたが、三建だよりについて提言をお願いします。
瀬本 私が関わっていたころは、建設業は冬の時代でした、二宮会長の「三建論評」で景気回復の決め手は民間活力導入と強調し、その後徐々に景気が上昇に向かいました。当時から業界の未来を見据えていたと思います。
疋田 担い手確保や女性登用の記事について引き続き発信があると女性の側からもありがたいと思います。
小野 読みやすさととっつきやすさを三建だよりは狙っています。協会の考え方を載せる1面を読んでもらうために、2~4面を作っています。また、協会の中では多くの方々が活動しているので、紙面にできるだけ各委員会の状況を掲載しています。三建の良いところは、管内に沼津土木と熱海土木の2つの土木事務所があるなどバラエティーに富んでいることですね。
若者に希望与える三建だよりに
司会 こんなものを載せたらと思うものはありますか。
村上 4コマ漫画とか。
櫻井 土木事務所とのコラボとかはどうでしょうか。
司会 可能性はありますね。最後に皆さんから一言ずつお願いします。
瀬本 弊社では電子版を運営し、新聞とクロスメディアで情報を発信しています。三建もホームページがあるので、親子現場見学会や災害訓練などの社会貢献事業に焦点を絞って、画像を多用した電子媒体の「見る」を加え、紙媒体の「読む」と一緒にPRをしてみたらどうかと思います。
疋田 若い人たちが手に取り、意見を反映してもらえたらうれしいです。
渡辺 三建管内で町の紹介など、記事にできなくても写真で魅せるものにできればと思います。
寺尾 50年の歴史を踏襲し、基本的にこのままで良いと思いますが、若い世代も会員になって、意見を紙面で反映してもらいたいと思います。
石井 「小窓」では建設業以外で書くようにしています。
鈴木 三建だよりを読んだ若者が建設業を目指すようになる紙面づくりが必要と思います。
出口 一つの団体の広報誌ですが、疋田さんの世代の方々に積極的に紙面に登場してもらえるようにしたいです。
村上 若い世代が希望を持てるような形で三建だよりを作っていきたいと思います。
櫻井 「小窓」をやがてまかされることになると思いますので、700号、800号に向け努力したいと思います。
小野 貴重なご意見をありがとうございました。三建だよりは三島建設業協会の看板です。これは団結の証拠であり武器です。皆さんの意見をいただきながら、これからも良い紙面を作り続けていきたいと思います。
司会 本日はありがとうございました。