R2 安全大会
危機管理・リスクマネジメントで安全第一の職場を
三島建設業協会(小野徹会長)、建設業労働災害防止協会静岡県支部三島分会(小野徹分会長)、三島地区建設事業協同組合(小野徹理事長)、三島市建設事業協同組合(山本良一理事長)4団体共催による第33回安全大会が6月19日、三つの密を避けるため例年より規模を縮小し三建大会議室で開催され、会員事業所から45人が参加し、安全意識の高揚を図った。
冒頭、あいさつに立った小野会長は、今日の安全大会を契機に、何としても無災害を達成したいと述べた後、今年は安全大会もこのようなコロナ対策をしながらの形式であるが、私たちの仕事は槌音高く進んでいるので、今日の大会を、しっかりと有意義なものにしていきたい。
建設業界では、台風災害等、万一に備え、各社でBCP(ビジネス・コンティニュー・プラン=事業継続計画)を作成して来ているが、社会全体が、まさかこれほどまでに新型コロナウイルスの影響を受け、BCPの大幅な見直しを迫られるとは、思いもしなかった。
しかし、こうした予想もつかない、とてつもない厄災だからといって、無力を嘆いたり、あきらめることは何もない。次の災害・災難に備えた緊急医療体制、検査体制、防疫体制など、今回のコロナに学び、これから整えていくべき課題も見えてきた。
考えてみれば、私たちの周りには、こうした「万一に備えるBCP」だけでなく、小さな障害であっても、何か事があれば、それを反省し、改善・改良していく「日々の危機管理・リスクマネジメント」への努力が求められるものが、たくさんある。建設業界においても、これまで積み重ねてきた豊富な経験・知恵に、日々の改善・改良を加えた、「危機管理・リスクマネジメント」で、「安全第一」の職場を作っていかなければならない。
こうした中、建設業全体の「働き方改革」も一段と進んで、官・民、いずれの工事でも「週休2日」が当たり前であるような、「適切な工期設定」に向けた法的整備が進められようとしている。
すぐに、全てが解決するわけではないが、「建設業の宿願」であった「工期」にメスが入るということは、「余裕をもって、安全に仕事ができる建設業」に向けた第一歩が始まったということになる。
皆さんと共に、「夢と魅力」の溢れた明日の建設業に向けて、「日々の危機管理・リスクマネジメント」を積み重ねながら、よりよき建設業を作り上げていければと考えていると述べた。
また、当日は来賓として、三島労働基準監督署の大川康行署長と第二方面の河村浩之主任監督官、沼津土木事務所の原広司所長と山本剛史検査監、熱海土木事務所の尾崎元久所長と竹沢雄太郎検査監が出席された。
来賓あいさつでは、大川署長が「墜落・転落災害をいかに防止するかが建設業の大きな課題。絶対に災害を起こさないとの決意を新たにしてほしい」と呼び掛けた。原所長は「三密を避けながら安全大会を実施することに、三島建設業協会の安全意識の高さを感じる。無事故無災害での竣工をお願いしたい」と訴え、尾崎所長は、「夢や希望の持てる建設業にするためには、安全で安心して働くことができる工事現場をつくることが大切。整理整頓されたきれいな現場が安全につながる」と話した。
この後、河村主任監督官が、「建設現場における安全衛生管理について」と題し、建設業労働災害の実態、及び建設業における三大災害(墜落・転落災害、崩壊・倒壊災害、重機災害)の防止等について特別講演した。